太陽光発電 普及へ公平な仕組みを - マンション売却アドバイザー 田中徹也

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太陽光発電 普及へ公平な仕組みを

エネルギー供給構造高度化法が成立


家庭の太陽光発電で余った電力を、いまの2倍程度の値段で電力会社に買い取ることを義務付けるエネルギー供給構造高度化法が成立した。年内にも買い取りが始まる見通しである。

太陽光発電システムの普及を促して、二酸化炭素(CO2)の削減を進める。
新制度では、そんな目的が強調されている。

2020年に温室効果ガスの排出量を05年比で15%削減する。
そう政府が国際公約した中期目標を実現するための柱の一つである。

経済産業省が2月下旬に方針を発表してから、国会審議も比較的順調だった。
環境対策のほかに景気対策の期待も大きいためだ。

けれども国民の理解がすんなりと得られるか、疑問である。電力会社による買い取り費用の増加分は、電気料金に上乗せされる-。この肝心な点が十分に説明されていない。

経済産業省の試算によると、当初の買い取り総額は年間800億~900億円。標準世帯では月額約30円になる。普及が進む5~10年目は、月額50~100円の負担増と見込まれている。

一方、太陽光発電システムの設置費用は既存住宅の場合、一般的な規模で約225万円。国や自治体の補助があるため、最長15年ぐらいで元が取れるという。
ここで問題なのは、負担が所得の差に関係なく利用者すべてにかかることだ。


少額とはいえ、所得の低い人ほど負担感が重い「逆進性」になる恐れがある。
しかも、それが高額のシステムを導入できる、比較的余裕のある家庭に還元されるとなると、不公平感はぬぐいようがない。

アパートやマンション住まいの人々にも不公平感を生んでしまう。
日照時間が少なく、太陽光発電に向かない地域も同様だ。

もともと電気料金には、電力会社の段階で電源開発促進税が上乗せされている。
原子力発電所の建設などを進めるのが目的だ。しかし利用者はこの負担を意識することはない。太陽光発電の負担も分かりにくくなる。

ただでさえ電気料金は、燃料費を反映させて毎月改定する制度に5月から変わり、把握しにくい。政府は新制度をしっかり説明し、論議を深める必要がある。
不公平感を生まないために、例えば低所得の家庭には別に補てんするとか、低額の電気料金には上乗せしない仕組みも考えられる。

拙速なやり方で太陽光発電のイメージが悪くなるようでは元も子もない。

信濃毎日新聞


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